人間関係でトラウマを抱えてしまうと、人と関わることが怖くなりますよね。学生時代にいじめにあった。新しく入った職場でなじめなかったなど、過去の失敗の経験や記憶が新しい関係を築くことを邪魔してしまうことがあります。
【大丈夫だよ】人が怖いあなたのために、人間関係のトラウマの克服方法・癒し方
人と仲良くしたいのに、トラウマが邪魔してうまく人と関われない。そんな状況はとても苦しくて辛いですよね。または、過去と似たような状況を思い出し、辛い気持ちになることもあることでしょう。
今日はそんな人間関係のトラウマで苦しんでいる方のために、トラウマを抱えてしまう原因や、その克服方法をお伝えします。
トラウマとは
トラウマは、日本語では心的外傷と言います。身に危険を感じるような出来事や、いじめや虐待などで心が深く傷つけられることによって発症し、起こった出来事に近い出来事が起こると不安や緊張が高まるなど、様々な症状を引き起こします。また、症状が長引くとPTSD
(心的外傷後ストレス障害)になることもあります。
トラウマの原因5選
ここでは、特に人間関係において、トラウマの原因となりやすいものを紹介します。
いじめ
学校などでいじめにあったことで、人間不信になったり、人との関りが苦手になってしまうということは珍しいことではありません。いじめがトラウマの原因となっている、という方は多くいらっしゃります。
虐待
親からの虐待は、トラウマだけでなく愛着障害など、様々な症状を引き起こします。一番愛されるはずの両親から拒絶されるという経験は、その人に深いトラウマを形成します。
親しい人からの裏切り
自分が信頼していた人、恋人など、親しい人からの裏切りがトラウマの原因となることは珍しくありません。誰かに裏切られたという経験から、人を信じられなくなってしまう、という経験をしている方は多いはずです。
セクハラ、パワハラ
職場でのセクハラやパワハラがトラウマになってしまっている、という方も残念ながら少なくありません。力が強いものからの一方的な力の行使は、人の心を深く傷つけるものとなってしまいます。
大きな失敗
過去の大きな失敗の経験は、トラウマになってしまう可能性があります。重大な発表で大きなミスをした。仕事で失敗したなどの経験から、自分に自信が持てなくなってしまうということは珍しいことではありません。
トラウマを克服する方法
トラウマを抱えてしまい、人を信じられなくなると、人間関係を上手く築くことができず、大変な思いをしている方も多いことでしょう。しかし、トラウマは決して克服不可能なものではありません。適切な治療、対応をすることで克服することは可能です。
1.カウンセリングを受ける
過去のトラウマを癒すには、カウンセリングが有効です。人間関係のトラウマを克服するにはまず自分のトラウマを知ることが大事です。トラウマを思い出すことは怖い。そのため人は無意識のうちに同じような状況をさけたり、人に話すことをためらいます。
しかし、それではいつまでたってもトラウマは癒されず、苦手意識を持ったままになってしまいます。トラウマを誰かに話したり、思い出すことは辛いかもしれません。しかしカウンセリングでしっかりとケアを受けることで、トラウマは軽くなったり、自分にとって問題とならなくなります。
2.コーピング
トラウマの克服には、コーピングも有効です。コーピングとは、日本語に訳すと、「対処する」を意味する言葉です。ストレスや恐怖が襲ってきたときに、文字通り対処する方法を考えておくことですね。
例えば、深呼吸をする、楽しいことを考える、あとどれくらいの時間で終わるかを想像するなど、ストレスが強い状況に対して、心が楽になる対処法を準備し実践することです。日常生活では、まったくストレスを感じない状況でいることは不可能です。
だからこそ、それに対処する方法を常に準備しておけば安心ですよね。コーピングは、専門的な知識がなくても、誰でも気軽に始めることができます。サイトなどを参考に実践してみてくださいね。
3.マインドフルネス
マインドフルネスは、一言でいえば、心を今に向けることです。例えば、過去のトラウマに縛られている人は、人間関係で同じような状況が起こった時、過去にあった嫌な思い出を思い出し、過去に意識を向けてしまいます。
今という時間ではなく、わざわざ自分から嫌な過去を意識したら、落ち込んでしまったり、不安になることは当然ですよね。マインドフルネスでは、そういった過去や未来への不安ではなく、今に意識を集中することで、ストレスや不安を軽減します。
人と接すると、過去の嫌な思い出で頭がいっぱいになったり、失敗する未来を想像してしまうという人は、マインドフルネスを身に着けてみるといいでしょう。
4.ロールプレイ
ロールプレイとは、過去にあった場面を、もう一度演じることで、適切な対処方法を学んだり、また過去の自分を解放するためのワークショップです。
例えば、いじめにあったことがトラウマになっている人がいれば、その場面を再現し、助けをもとめる、またはいじめっ子の役割を演じるなど、トラウマとなった状況での最適な対処を再度演じることで、緊張を緩和したり、トラウマの克服を目指します。
ロールプレイは、精神科のデイケアやワークショップなどが開かれています。興味がある方はネットで検索してみましょう。
暴露療法
暴露療法は、名前のとおりトラウマが起こった状況と対峙することで、トラウマを取り除く治療法です。暴露療法は、人間関係のトラウマだけでなく、不安障害や、PTSDなどにも効果があるといわれています。
人間関係のトラウマがいつまでも忘れられない、そんな人は暴露療法を試してみてもいいかもしれません。
終わりに
人間関係のトラウマは、人と仲良くなりたいという人の気持ちを邪魔するとてもやっかいなものですよね。しかし、あきらめずに治療をしていけば、克服して再び人と仲良くしていくことも可能です。人間関係のトラウマが辛いという方は、本記事で紹介している方法をぜひ試してみてください。
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。それでは、失礼いたします。