この世の中は、なぜこんなにも生きづらいのか。こんな風に感じている人は少なくありません。実際に私の周りには、今の社会は生きづらい、という声が多く聞かれます。
生きづらさの原因は?
人が生きづらいと感じている。それはただの一般的な悩みではなく、自分では生きるために懸命にやっているのに、何か上手くいかなかったり、嚙み合わないという状態です。
文字通り、「生きてるのが辛い」そんな状況のことをいうのですね。人が生きづらいと感じる原因はそれぞれですが、幾つか共通していると考えられる原因があります。
HSP
HSPとは、Highly Sensitive Personの略語で、日本語で言うと、繊細すぎる人と訳されます。HSPは病気ではなく気質ですが、最近では芸能人の方でもHSPを公表する人がいるなど、注目を集めています。
HPSの人は、感受性が豊かで感覚が鋭く、普通の人だったら気にしないようなことで傷ついたり、日常生活に不自由を感じるほどに他人の目が気になったりといった特徴を持っていて、格差が広がる現代で、多くの方が生きづらさを感じるようになっています。
発達障害
発達障害は、自閉症スペクトラムやADHDなどの総称であり、脳の発達に特定の気質があるといわれる障害です。発達障害の特徴として、過集中、注意力散漫、また人間関係が苦手など、日常生活を送るうえで、様々な障害が発生する可能性があります。
発達障害は外から見えないため、障害のために起こっていることも、周りからは問題行動をみなされてしまうことがあります。
アダルトチルドレン
アダルトチルドレンとは、幼少期に家庭内のトラウマを抱えてしまったことで、人間関係や社会生活に様々な好ましくない傾向が表れている人々をさします。病気などではありませんが、親からの虐待や育児放棄、過保護など、親との関係の問題が影響し、適切な対人関係を築けず悩む人が多くいます。
アダルトチルドレンは、人によって症状は様々ですが、カウンセリングや心理療法で対処することができます。
他人と比較する
生きづらいと感じる原因の多くは他人との比較で生まれます。周りと違う自分だったり、劣っているという気持ちが、生きづらさを強く感じさせる原因となります。例えば、収入や仕事、家庭などを、自分がどうしたいかではなく、周りとの比較で考えてしまうと、自分の本来の姿からは離れ、生きづらさを感じます。
他人と比べることはいい面も悪い面もあります。しかし自分が苦しんでしまう比較だとしたら、やはり悪い面だといえるでしょう。
生きづらさを解消するには
生きづらさを感じながら生きることは辛いことです。では、生きづらさを解消していくにはどうしたらいいのでしょうか。
比較をやめる
生きづらいと感じる原因の多くは、他人との比較の中にあります。誰かと比べて、何かを持ってないという気持ちが、生きづらい気持ちを加速させます。今の世の中を生きづらいと感じる人は、まず誰かと比べることを辞めてみましょう。
嫌いな人と付き合わない
嫌いな人との付き合いは、自分に強くストレスを感じさせる原因になります。しかし、多くの人が嫌いな人と付き合ったり、自分を大切にしない人と付き合っています。嫌われたくない、相手を嫌な気持ちにさせたくない、そんな思いから、嫌いな人との関係を続けてはいないでしょうか。嫌いな人との付き合いは今すぐ辞めましょう。
自己理解を深め、認める
生きづらいと感じる原因には、自分が出来ること、出来ないことを理解していないことがあります。例えば、HSPや発達障害という診断を受けることで、生きづらさが解消されることがあります。これは、自分がどういう人間かを理解し、出来ること、出来ない事の判断が出来るようになるためです。
白黒思考から離れる
100点か0点か、そんな白黒思考に縛られると人生はとても生きづらくなります。白黒思考では、一つでも失敗するとすべてが駄目だと思ってしまう。完璧でないと物事を許せなくなってしまいます。何事も、70点くらいでいい。そんな風に考えるようにするといいでしょう。
生きづらさとうまく付き合っていこう
ココトモハウスでは、過去に生きづらさを考える会というイベントを開催したことがありました。その中でみんなで考えた生きづらさとの向き合い方は、変えられるものと変えられいものをしっかりと考えていこうということです。
私達が生活していく上で、簡単には変えられないものがあります。例えば仕事や環境はすぐに変えることは難しいですよね。ただ、捉え方や心の持ち方は自分次第で変えることができます。
生きづらい気持ちを抱えている人は、ぜひ一度自分が変えられるもの、変えられないものを整理してみるといいかもしれませんね。