「ふつうの恋愛」ができる人がうらやましい

今日は早い時間から人が来てくれたので、一日を通して様々な話を楽しめました(*´`)

友達や恋人などの人間関係について、仕事との向き合い方、都内のおすすめスポット……。
様々な対話の中で特に印象的だったのは、ある方の「ふつうの恋愛ができる人がうらやましい」という一言。

この方の言う「ふつうの恋愛」とは、自然な出会い方をし、お互いに恋に落ち、手をつなぎ、付き合って、将来を考えて……という恋愛なのだとか。
そんな恋愛ができない、恋愛経験の少ない自分に、コンプレックスを抱いているようでした。

実はわたしも、恋愛に対してコンプレックスがあります。
これまで好意を抱いた人のほとんどが、粘着質だったり、浮気性だったりして、自分の「人を見る目」に自信が持てなかったのです。
だから、気になる人ができても、自分の気持ちを表に出すことはほとんどなくて、むしろ自ら距離を取ろうとするほどでした。
それからだんだんと「好き」という気持ちにセーブがかかるようになり、恋愛に限らず、人を好きになることにひどく臆病になってしまいました。

しかし、ハウスや、様々な場で、様々な方と出会い、少しずつ自分の中に生まれた感情(「好き」だけでなく、「嫌い」も「楽しい」も「悲しい」も、すべて)を大切にできるようになってきました。

どんな想いも、大切なあなたの一部です。
ましてや、人に対し「大切だ」と、「好きだ」と思えるのは、ほんとうに貴重なことです。

好きになったからといって、相手も好きになってくれるとはかぎりません。
むしろ、その想いは届かずに消えてしまうことのほうがきっと多い。

それでも、人を好きに想うこと自体は、とても素晴らしいことなのだと思います。

人を好きになることは、とても恐ろしいことでもあります。

人を傷つけられるのは、好意を持たれている人だけだからです。
関わりのない他者からひどい言葉を浴びせられるのと、大切な人から言われるのでは、同じ言葉であっても天と地ほどのダメージの差があるでしょう。

人を好きにならなければ、これほどまでに傷つくことはありません。
裏切られることも、悲しい思いをすることも、自分の弱さが露呈することもないでしょう。

人を好きになるのは、デメリットばかり。
それでもきっとわたしたちは、またいつか誰かを好きになってしまうのです。

好きになることの素晴らしさを、豊かさを、わたしたちは知っているから。

ある方は、職場で仕事に慣れない新人に対して、優しくフォローをしているのだそう。
でも、それで特別な手当てが出るわけでもないし、現に先輩からは「そんなに面倒を見る必要はない」と言われるそうです。
それでもその方が新人のフォローをし続けるのは、その新人さんと同じ経験を自分もしているからだと思います。

その方は言います。
「自分も新人の時、失敗ばかりで苦労した」
「教えてくれる先輩がいて、今では感謝している」

新人の頃の苦労を知っているから、目の前の新人に優しくできる。

そうやって、「愛情」や「優しさ」は伝わっていくのかもしれません。

その新人さんが仕事を続けられるのか、それとも違う場での活動を選ぶのかは分かりませんが、その方がしたフォローによって、きっと一回りも二回りも成長できるはずです。
この優しさは、きっとムダにはなりません。
そしていつか、この新人さんが、先輩となって、誰かに優しさを伝えていく日が来るのだと思います。

人を好きになる気持ちも、こうやって伝わっていくのではないでしょうか。
人から好かれて嫌な思いをすることは(もちろん例外はありますが)ほとんどありませんからね。

その想いが届かずとも、大切にしてあげてほしいなと、誰かを大切に思えた自分を誇らしく思ってほしいなと、そう願います。

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